食から農業を考える「南部九州市長サミット」報告(その1)

2008年10月13日

食から農業を考える「南部九州市長サミット」報告(その1)
 10月11日人吉市で開催した「南部九州市長サミット」は無事に終了しました。鹿児島県の指宿市の田原迫市長、熊本県の宇城市の飯田副市長、人吉市の田中市長、そして来年から参加予定の宮崎県西都市の橋田市長からメッセージから始まりました。
 冒頭の木内孝理事長の基調講演と各市長の多様な意見から、現代の農業の問題点を導き、本来農業とはなにか、人が生きるために必要な食をこれから国内でどう自給して行くか、考える機会になりました。

   木内孝氏基調講演

  特に「食から見た農業」では、「安心・安全」が最も大切、それを実現するには市場経済型農業ではなく、地産地消を高め、農家のやる気と生活も保障できるような、1次、2次、3次産業が連携する仕組作りの必要性を感じます。
 まず、基調講演で木内が、12の問題と10提言を頂き、シンポジムの冒頭に今回の市長サミットにアドバイスを頂いた西都市の橋田市長からのメッセージです。

・問題多い日本の立て直しには本来農業しかない
 1 自然は自分で処理出来ないものは作らない 自然にはゴミがない
 2 自然ではモノが供給される速度と消費される速度が調和している
 3 自然には複雑な支え合いがある
 4 自然は公平、特権階級はない。自然の法則に従うのみ
 5 自然は壊れても自分で修復する
 6 自然は高温・高圧を必要とせず、常温・常圧で変化を起こす
 7 自然では全ての物質とエネルギーが循環する
 8 生き物は自分に必要なエネルギーは自分で獲得する
 9 自然は気長、数百年、数千年、数万年掛る過程もある
10 自然は閉鎖系、外から入って来るのは太陽エネルギーのみ
11 太陽エネルギーで自然の全ての生命が生かされている
12 太陽エネルギーを生き物が使えるエネルギーに変換するのが植物

<10の提言>
① 自然・福祉産業に従事する社会奉仕年の導入
② 「農的暮らし」の多彩な取り組みを展開し、インターネットなどの共有志し、協働とネットワーキングを積極的に促す
③ 環境支払いの実証実験を複数のパイロット地域で開始する
④ 持続可能な本来農業を日本の基本政策に捉え、農業に関わる多くの関係者・団体の参画により長期政策ビジョンを策定する
⑤ 日本から「アグリ・ミニマム」など、地域特性を考慮した国際農業政策を提起する
⑥ 体験型食能教育を小中学校の基本カリキュラムに組み入れる
⑦ 農業の次世代地域リーダーを育成する高等教育機関の設立
⑧ 本来農業の持続可能な技術に関する開発機構
⑨ 持続可能な農業を支える農業ビジネスアカデミーをキャラバン方式で全国展開する
⑩ 市民参加型農業(CAP=Citizen Participatory griculture)の市民プログラムを複数のパイロット地域で実施する

<西都市の橋田市長のメッセージ>

南部九州市長サミットの開催にあたりまして、一言メッセージを申し上げます。

はじめに、「南部九州市長サミット」を開催するにあたり、ご尽力されたNPO法人フューチャー500理事長の木内 孝 様、宇城市長 阿曽田 清 様、指宿市長 田原迫 要 様、人吉市長 田中 信孝 様をはじめ、関係者の方々に深く感謝を申し上げます。そして、本日は私が公務により参加することができなく、御迷惑をおかけしましたことに心よりお詫びを申し上げます。

さて、南部九州の基幹産業は農業でありますが、農家戸数の減少や農業従事者の高齢化、担い手不足などに加え、産地間競争や国際化による農産物の価格低迷、原油高騰による生産コストの増大など、日本の農業を取り巻く環境は厳しさを増しつつあります。また、汚染米の不正転売や産地偽装などの問題が、消費者の信用や信頼を失墜させ、農業の不振に拍車を掛けています。

「食」は人間が生きていくうえでの基本となるものです。その「食」を支えているのは、第一次産業である農林水産業であります。現代を生きる私たちは、「食」の重要性を再認識するとともに、農林水産業が担うべき本来の姿をあらためて考え直す時期を迎えているように思います。

松下電器の創業者である松下幸之助氏は「好況よし、不況さらによし」と言われました。好況のときは、駆け足をしているようなものであり、何か欠点があっても目につきません。しかしながら、不況のときは、ゆっくり歩いているようなもので、前後左右に目がうつるから、欠陥が目につきやすく、その欠陥をなおす良い機会になります。まさに今が松下幸之助氏の言う「不況」の時であり、ピンチをチャンスに変える時だと思います。

そのような中で、今回の「南部九州市長サミット」が日本の農業に一隅を照らすものになると私は信じております。南部九州は、照葉樹林地帯として有名な九州山地を抱え、そこから湧き出る水を源流に持つ川の恵みを活用して農作物を生産しています。その九州山地を臨む自治体の首長が一堂に会し、将来を展望し、語り合えるということは大変有意義なことであります。

今回のテーマは「農」でありますが、農林水産業にとどまらず、商工業や観光においてもそれぞれの自治体が連携することで、創造的な発展が図れるものと思います。また、グローバル化が進展する中で、アジアを視野に入れながら、道州制を見据えた南部九州のあり方についても今後論議が出来ると素晴らしいのではないでしょうか。私も次回こそは出席し、南部九州の将来について語り合わせていただきたいと思います。

最後に、「南部九州市長サミット」が盛会に終わりますことを御祈念申し上げるとともに、このような機会に出席できず、関係者の皆様に御迷惑をおかけしましたことにあらためてお詫びを申し上げて、メッセージとさせていただきます。

平成20年10月11日 西 都 市 長  橋 田 和 実 

農業をテーマに、議論を重ね、本来農業の考え方を広げて行きたいと思います。
明日から、基調講演の内容、シンポジムの整理して日記に載せます。

   シンポジウム風景


   宇城市の飯田副市長


   指宿市の田原迫市長


   本来農業ネットワーク顧問 石黒氏


シンポジウム後の、スタッフ意見交換会に参加した方々


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